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今回は、前回の続きとして、“板ポリ樹木の影の生成”についてご紹介します。

[form・Z Tips_02]

2002/07/10

簡単!板ポリ樹木の製作(後編)
〜マニュアルを補足する〜

今回は、前回の“板ポリ樹木”制作の続きです。板ポリであることがバレないような影を作り、“板ポリ樹木”を仕上げるまでの過程をご紹介します。

まず、form・Zで板ポリからそれらしい影を生成するには、いくつかの手法が考えられます。その手法について順を追って解説しながら、影生成の最適解を模索していきます。


A.“質感”から影を作る

form・Zでは近年のバージョンから(どのバージョンかは忘れました。ゴメンナサイ)、質感の透明度を影に反映できるようになりました。
この機能は“透明な影”と呼ばれるもので、これによって「窓ガラスを通して室内に光が差し込む」というシーンなどがレンダリング可能となります。
この“透明な影”を利用して、樹木テクスチャの透明度設定から樹木の影を生成してみます。

方法は簡単です。
[ライトパレット]から[ライト]をダブルクリックして、[ライトパラメータ]における[影]パラメータの[透明]をチェックします。そして[レンダーゾーンオプション]における[影]パラメータオプションで[全てを透明]か[ライトごとに]を選択して、レンダリングを行ないます。

これで、“矩形の影”が見事に“樹木と同じ形状の影”になりました。影の形も詳細で、かなり綺麗な仕上がりです。朝夕のシーン(左図)では、十分実用的な手法です。

しかし、正午頃のシーン(右図)になったらどうでしょう。。。
あらら、やっぱり板ポリであることがバレてしまいます。


B.“影専用板ポリ”を追加して影を作る

今度は“影専用板ポリ”を追加して影を生成する手法です。

[視点]を[上面]にして、“樹木板ポリ”の横方向サイズとほぼ同じか、小さめの直径の「ランダムにジグザグな円形のポリゴン」を作成します。(左図)
この時、「樹木を真上から見たときのシルエット」を思い浮かべながら作成すると綺麗な影が出来ます。

作成した“影専用板ポリ”は、樹木の枝が最も広がったZ軸の位置に移動します。(右図)

“影専用板ポリ”の質感は、
[カラー]=[指定色(何色でも良い)][反射]=[コンスタント(計算時間短縮のため)][透明]=[均一(100%)]に設定します。
そして“影専用板ポリ”の影が「地面にだけ」落ちるように、[レンダリング属性]コマンドで“樹木板ポリ”を選択し、[オブジェクトレンダリングオプション]ウィンドウで[影をおとさない][影を受けない]にそれぞれチェックします。

最後に[レンダーゾーンオプション]の[影]パラメータオプションで[全てを不透明]にしてレンダリングします。

これで、正午頃のシーン(左図)になってもそれらしい影ができます。

しかし、これは前述Aの手法とは逆に、朝夕のシーン(右図)になったら、おかしな結果となってしまいます。


C.“ライトの位置に左右されない影”を作る

ライトの位置が変わる毎に、上記A・Bの方法を使い分けるのはかなり面倒です。しかし、最終的なレンダリングオプションの違いから、そのままA・Bの手法を同居させることは不可能です。そこで、これらの特徴をうまくミックスして、ライトの位置に左右されない影を持つ樹木を制作してみます。

まず、Bの作成例データをそのまま利用して制作を続けます。

[視点]を[前面]にして、作業画面ぎりぎりいっぱいに“樹木板ポリ”を表示させた状態で[レンダーゾーン]レンダリングします。

ここで[2次元サーフェースの作成]モードと[ベクトルライン]コマンドを使って、レンダリングされた画像をトレースするように、樹木と同じような形状の板ポリゴンを作成します。
この時に注意する点は、「元々の“樹木板ポリ”と同じ大きさにする」ことです。こうしないとテクスチャマッピングの際にズレが生じてしまいます。[セグメントスナップ]などを使って、端部を元々の“樹木板ポリ”にスナップさせながらモデリングするとやりやすいはずです。
また、どの程度詳細にトレースするかは、制作者の追求心と根性にお任せします。

こうして作成した“トレース板ポリ”に、元々の“樹木板ポリ”と同様の質感、テクスチャマッピングを設定します。ただし、レンダリング属性は、[影をおとす]および[影を受けない]として設定します。

そして、御用済みの“樹木板ポリ”は削除し、“トレース板ポリ”の幹の中心部分を支点にして、X-Y平面上で90゜の回転コピーを行ない、十字型とします。

これで、計3つの板ポリゴンによる樹木が完成しました。[レンダーゾーンオプション]の[影]は[全てを不透明]にしてレンダリングしてください。これなら、ライトがどの位置にあってもちゃんとした影が生成されます。

十字型となった“新・樹木板ポリ”のレンダリング結果(画面に対して垂直に近い板ポリの画像)が好ましくない人は、画面に対して垂直に近い板ポリに“影専用板ポリ”の質感を設定してもいいでしょう。(上図はそうしています)

また、画像のトレースや影ポリゴンの制作を雑にやってしまい、「影がショボイ」状態になってしまった方は、[ライトパラメータ]の[影]を[ソフト(マッピング)]にして、[ソフトな影パラメータ]で[エッジの滑らかさ]に大きめの値を入力してください。「ショボさ」を多少和らげてくれます。


この“板ポリ樹木”は、樹木の画像が高解像度ならば、特に通常の人間の視点からのパースにおいて、“完全3Dの樹木モデル”を使用した場合より遙かにリアルとなる場合が多いと思います。

ただし、視点が急角度見下ろしの鳥瞰になった場合などには、この“板ポリ”手法は全く使えないので、他の手法を検討する必要があるでしょう。


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